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2009年度入社
デザイナー
新しい価値を具現化し、
次のスタンダードを生み出す。
デザインは一人ではなく、
多様な意見と視点によって磨かれるもの。
学生時代、プロダクトデザインを専攻していた私がエレコムに興味を持ったきっかけは、当時発売されていたマーブルチョコレートのような形のイヤホンでした。若い人にヒットし街中でつけている人が多かったんです。当時イヤホンと言えば黒が定番だったにも関わらず、独自性のあるデザインを追求するその姿勢に、直感的にエレコムなら面白いことができそうだと感じました。そういう意味では、入社前から自由度の高い社風を感じていました。
入社後最初の仕事は、ブロックをモチーフにしたイヤホンのデザインでした。実際にブロックを買ってイヤホンにはめてみたり、尖った角をちょっと丸くしてみたり、いろいろ試行錯誤した結果、いわゆる四角いブロックの形のイヤホンに落ち着いたのですが、何より自らがデザインしたものが製品になったことに喜びを感じました。念願叶って辿り着いたエレコムでのプロダクトデザインの仕事ではありましたが、初めの頃は葛藤があったのも事実です。学生時代はすべて自分で決められていたことが、実際の現場では色んな人の意見を聞き入れながら進めなければならず、思い通りにならないこともしばしば。しかし、経験を重ねるにつれて、多くの人のアドバイスや気づきを元にブラッシュアップを繰り返すことで、最終的に、自分では当初思いもつかなかったような洗練された商品が生み出されることを学びました。もちろん、デザインをする上で自分のこだわりや個性は大切なことですが、今ではデザインはチームワークだと考えています。お客様が喜ぶもの。それこそが何よりのゴールであり、デザイナーが果たすべき提供価値だと思うからです。
固定観念に縛られず、
ニーズの本質を突き詰める。
今の自分に通ずるという意味で転機になった製品といえば、ちょうどリーマンショックの頃に作ったマウスです。その当時、とても売れ行きの良かったマウスだったのですが、円安対策の狙いから、パーツ点数が多く原価の高いそのマウスを、機能性は保ちつつパーツ点数を減らして改良できないかという依頼でした。「握り心地が良い」というのがそのマウスが支持されている理由でしたが、同様に握り心地の良さを謳っている製品は世の中に溢れかえっていました。実際にマウスに触れ、自問自答を繰り返しながら辿りついた問いが、「握り心地の良さとは何か?」でした。そこにはきっと、感触的に多くの人が気持ちいいと感じるスイートスポットがあるはずだと考えたのですが、そのヒントになったのが行きつけの靴屋さんでした。そのお店の靴が人気なのは、足の骨格や筋肉に則した形状になっているソールにあるということを知り、これだと思ったのです。さっそく手の骨格や筋肉を調べて突き詰めてみた結果、ポイントは親指と薬指にあることがわかりました。社員20-30名のマウスの持ち方やモックを調査した結果、特に親指はマウスに触れている面積が比較的大きいため、親指の母指外転筋という箇所の曲線を反映したデザインを提案。パーツ点数も出来る限り減らしてシンプルなマウスに仕上げて発売したところ、大きな販売成果に繋がりました。私が追求したマウスの握り心地、感触へのこだわりが世の中に受け入れられたのです。この経験から、その後も製品に対するニーズの本質に向き合うようになり、加えて、自分自身の感覚も一段と大事にするようになりました。最近は、BtoBのプロダクトデザインを手掛けることも増えてきていますが、本質的にはBtoCで培った考え方と変わることなく、ニーズを突き詰め、求められている価値をブレずに提供していくことを大切にしています。
個性と創造性豊かなデザインチームを
作りあげたい。
エレコムグループのデザイナーは、製品を取り巻く全てのデザインに携わることができるのが特徴であり魅力です。製品本体のデザインからパッケージのデザインや販促物のデザインディレクション、さらにはWEBサイトのコンテンツ企画まで、手を挙げさえすれば一気通貫で携われる会社です。この規模の会社でここまでフレキシブルに動けるのは珍しいのではないでしょうか。もちろん自由度が高い分、求められることも多く、責任も重大ですが、他では経験できないデザイナーとしての充実感とやりがいを感じています。
現在はマネジメントも担う立場となりましたが、現状に満足することなく、より優れたデザインチームになるための課題も考えるようになりました。自分の得意なテイストやジャンルばかりをデザインすることはある特定の嗜好性を求めるニーズに対しては大いに貢献できるかもしれませんが、そこに固執していては「あらゆるニーズを汲み取り、多様性のある売れるモノづくりを追求・発信するチーム」としては不十分です。特にエレコムグループは仕事の幅が広く、様々なカテゴリーにおいて、多種多様なニーズに応えるためのデザインが求められます。だからこそ、チームのメンバーそれぞれが、自分の価値観に固執せず、新しく優れたデザインに積極的に触れ、常に柔軟な感性をインプットしておくこと。日々、自らのデザインの引き出しをグレードアップさせながら、どんな企画や要望にもフィットしたデザインをアウトプットできるスキルを身につけることが必要です。私がその中心となって、チームのメンバーがそれぞれ高い意識を持つように働きかけることで、徐々にではありますが、チームとして幅のある提案ができるようになってきました。今後もメンバーの個性と創造性を尊重しながら、その力をチームの力としてひとつにまとめあげ、今の形にとらわれない新しい価値を世の中に発信し、エレコムグループのデザイン力を高めていきます。
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多様な意見と視点によって磨かれるもの。