ユーザーに一番近いところにいるエンジニア。
私が所属する横浜技術開発センター(YTC)は、エレコムグループの技術の屋台骨となっている組織です。東京と大阪にある開発拠点に対して技術的な支援を行う他、各開発拠点で作られた製品、あるいはベンダーに製造を依頼した製品の品質チェックも行っています。場合によっては開発そのものを請け負うケースもあり、様々な技術と専門分野を持つグループ各社を、技術的な面で横断的に管理(共同開発の支援)することもYTCの役割です。
当社製品は、設計や製造段階ですでに高いレベルで品質の標準化が図られていますが、最終的な品質チェックは欠かせません。例えば、ベンダーに製造を依頼している場合、設計や仕様通りに製造されていたとしても、デバイスの相性によって回路にノイズが乗りやすくなっていたり、コンデンサに負荷がかかる状態になっていたりすることも想定されます。こうした数値化できない部分にも問題がないかを確認し、品質を保証することも私たちの役割です。
いろいろな業務を手掛けるYTCの中でも、私が担当しているのはMac版のマウスアシスタントというソフトウェアの開発・修正です。新しく発売されるマウスの追加や機能の改善など、エンドユーザーの使いやすさを実現するための仕事です。「お客様にとって、当たり前に使える製品」にするだけでなく、「どうすれば使い勝手が良いのか」「何があれば使いやすいと感じるのか」をイメージしながら改良を重ねています。修正指示をこなすのではなく自分自身で改良点を考え開発していくところがこの仕事の面白さです。
商品企画~開発、設計~製造、品質管理と一連のモノづくりの流れがあり、各工程に専門性を持ったエンジニアがいますが、私たちはエンドユーザーに最も近い場所にいるエンジニアと言えるでしょう。私たちの後ろには誰もいなくて、すぐにエンドユーザーやマーケットに繋がっています。それだけに大きな責任が伴い、やりがいも大きい仕事です。